基本四原則の中で、最も簡単に徹底できることとして「鮮度管理」を挙げました。 さて、鮮度管理とは何でしょう? 鮮度管理とは 「顧客が満足する商品を購入できるように、製造月日を基準として、販売期限を決定して管理すること」 です。 鮮度管理は、決められたことを決められたとおりに確実に実行することが重要。 「なんだ、そんな簡単な事か??(笑」 と思ったら大間違いです。鮮度管理こそが、最も影響力の高い基本原則なのです。 例えば、食品工場で品質管理(QC)を怠り食中毒事件が発生したらどうなるでしょう? 営業停止 ⇒ 信用失墜 ⇒ 顧客離反 ⇒ 売上減少 ⇒ 倒産 この道筋が見えてくるのは間違いありません。 営業停止になっても不断の努力で復活した企業は沢山ありますが、失った信用を取り戻すのは簡単な事ではないことは容易に想像できます。 鮮度管理を疎かにして、店舗で何らかの食品事故が起こったらどうなるでしょう? 先程の工場であれば、その工場(又は企業)だけの問題で済みますが、フランチャイズチェーンではそうはいきません。 直営店・加盟店の如何を問わず、1店舗でも事故が発生したら多くの店舗に対してその負の影響(イメージ)が波及してしまいます。 フランチャイズシステムにおいて、フランチャイジー(加盟店)は独立した事業体です。 たった一店舗の不祥事が、その独立した「他の事業体」の存続を揺るがすことにつながるかも知れないのです。 それでは、鮮度管理のために店舗(加盟店・直営店全て)は何をすればいいのでしょう? ・決められた時間に ・決められた商品を ・決められた手順で 一つ一つの商品の賞味期限、使用期限、陳列期限、商品の陳腐化などを厳格にチェックし、「お客様の手にわたらないように」すればいいだけなのです。 今時のコンビニは、定められた陳列期限を過ぎた商品を販売しようとすると、POSがそれを知らせてくれます。 ※たまに遭遇しますよね。 店員さんがそそくさと冷蔵ケースに赴き、違う商品と取り換えてくれます (NG! また、一部のハンディターミナルでは、賞味期限切れの商品がどの棚に何個残っているという情報を事前に通知してくれるものもあります。 「なんだ、機械が教えてくれるのなら、少し手を抜いても大丈夫だな?」 と思ったなら、その考えは即刻改めましょう。 お客様の手に渡ってはいけないのですから。 それから「先入先出」。 「先入先出」は鮮度管理の基本です。 一般的な本部(SV)からは「先入先出」の徹底を指示されると思いますが、私は、「不用意な先入先出」には疑問を持っています。 なにせ、お客様は新しい商品を棚の後ろから強引に引きずり出して買って行きますので、回転率の高い商品(弁当類、デイリー商品など)などは、新しいものと古いものが混在してしまう事が発生するのです。 (奥に並んでいる商品から売れて、前に並んでいる商品が廃棄という結果に) 「さあ商品が届いた、検品と陳列だ!」 ではなく、先ずバックヤードで検品を行い、陳列は商品の売れ行きと頃合いを見て、タイムリー(都度陳列)に行うべきだと思っています。 (私がSV時代は、そう指導していました) 当然作業量は増えるかもしれませんが、この方が総じて廃棄ロスは減ります。 コンビニでは、1日3回発注・3回納品のデリバリーシステムが確立されています。 決まった時間に3回納品されるから決まった時間に陳列、、、では芸がなさすぎます。 ジャストインタイムの陳列に心がけてみるといいのではないでしょうか? そして、 鮮度管理の為にフランチャイザー(本部)は何をすればいいのでしょう? 「人は間違いを犯す」ことを前提に、POSなどでアラートを出すようシステム化することも重要ですが、それ以前に、 ・鮮度管理の手順を具体的に示し(マニュアル化) ・鮮度管理が確実に履行できるようなチェック方法を示し ・実際にチェックしているかどうか現場で確認する ことが肝要になります。 鮮度管理が行き届いているという事は、お客様に「安心」を提供できるという事です。 「鮮度管理なんて簡単じゃないじゃないか!」 そうです、だから鮮度管理を絶対に疎かにしてはいけません。
0 コメント
さて、基本四原則って聞いたことはありますか? 基本四原則 コンビニを始めとした小売業に携わっている方なら、一度は聞いたことがあるフレーズでしょう。 ところで、基本四原則って何でしょうか? そうです、商いを行うための大原則。 コンビニだけでなく、この基本四原則はどのような商売にも通用します。 基本四原則とは
鮮度管理 安心 欠品防止 品揃え クリンリネス 清 潔 フレンドリーサービス 親しみやすさ こんな簡単な事なのです。 でも、これができない。 なかなか徹底できない。 、、、というか、基本四原則など眼中にないチェーンすらあります。 (こまったもんです) 敢えて、強引に、実行しやすい順番をつけるとなると 1.鮮度管理 2.クリンリネス 3.品揃え 4.フレンドリーサービス の順になるのでしょうか? 基本四原則は商売における鉄則ともいえる掟ですので、どのような商売にも適用できますが、この基本四原則を極めることによって お客様の期待度が上がる ↓ ↓ ↓ ストアロイヤルティが向上する ↓ ↓ ↓ 売上が向上する というプラスのスパイラル状態になるのですが、基本四原則を順守するのは極めて困難。 それでは、どうすればこの基本四原則を極めることができるのでしょうか? 次回からこの基本四原則の一つ一つについて、私の独断と偏見を交えて噛み砕いて行きたいと思います。 |