フランチャイズ本部のメリットをお読みいただいて、 「これってメリットじゃないだろ?、、、」 とお感じになった方もいらっしゃると思いますが、そうではありません。 あのメリットがあるからこそフランチャイザービジネスは魅力的なのであり、 「成功している会社は数多くある」 と言う事を知っておいていただけたらと思います。 しかし、フランチャイズビジネスにもデメリットはあります。 それでは、フランチャイズ本部のデメリットについて、3つのポイントを挙げてみたいと思います。 フランチャイズ本部のデメリット 1.継続的なノウハウ開発・加盟店指導に人員・経費が必要 フランチャイジー(加盟店)からロイヤルティーを徴収するわけですから、これは当たり前の事です。 当たり前の事ではありますが、一筋縄ではいきません。 これにはかなりのパワーを要します。 私も数多くの辛酸をなめてきました。 フランチャイズ本部構築を計画している皆様は、覚悟が必要です。 事業の根本をなすノウハウ以外は時代の変化に対応するために、新しいものを求め、常に変化していなればなりません。 しかし、本部人員のレベルアップが伴わないと、せっかく開発したノウハウが生かされないばかりか、逆の効果をももたらすことだってあります。 そうなんです、「人の数がいればいい」というものではありません。 酷いところは、加盟店指導員(SV)がいない、、、なんてチェーンもありますが。 では、どうすればいいのか?、、、、、 大人の事情があって、ここではあまり書く事ができないことをお許しください。 2.一部加盟店の状況がチェーン全体のイメージに影響する 直営店だけでしたら「こうやれ!!」と命令し、進捗状況を確認し都度是正をかければ済むのですが、加盟店の場合はそうはいきません。 加盟店(フランチャイジー)は独立した事業体なのですから、社員に対してのように本部からの「指示」「命令」はできません。
上記のような、チェーンのイメージを棄損するような店の例を挙げたらキリがありません。 では、上記1と同様、どうすればいいのか? 結論を申せば、フランチャイザーとして事業を立ち上げる段階で、
事以外にありません。 でもハッキリと言えることは、 「加盟店は生きるために、店舗を経営している」 という事実を、一番のベースに置かなければならないと言う事です。 よく、「加盟店が言う事を聞かない、、、」という相談を受けますが、それに対しては、 「加盟店が言う事を聞かないのではなく、加盟店に必要な指導と、必要な情報提供と、必要な対策を講じることができない本部にこそ問題があるんですよ、、、」 と、説明しています。 チェーン本部として、一般企業以上の社会的責任を負っているという事を、絶対に忘れてはなりません。 3.不振店の対応に多額の経費と労力が費やされる これは悩ましい事です。しかし、避けて通れない「事実」です。 7-11ですら、既存店の前年比をクリヤーするのが大変なご時世なのですから。 ※ 「おにぎり100円セールが始まったら、前年比がヤバい」という噂もあるくらい。 直営店なら、スクラップアンドビルドで移転、、、という事もそう難しくありませんが、加盟店となると簡単にはいきません。 通常、不振点対策のための援助方法等については、フランチャイズパッケージの中で仕組みとして確立し、加盟契約書の条文で明示するのですが、万全な内容を織り込むのは不可能です。 私も何度となく、この不振店対策に奔走した経験がありますが、当然の事ですが簡単ではありませんでした。 不振店対策についてどこまで英断を以て対応できるのかが、チェーン本部としての本気度が試されるのです。
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今回は前回に引き続き、フランチャイズ本部のメリット・デメリット第二弾です。 前回のブログではフランチャイズ本部のメリットとして次の点を挙げました
どれも大切なメリットですが、あと3つ、主だったメリットがあります。 4. 加盟金・ロイヤルティの徴収により安定した経営ができる 「これこそがフランチャイズビジネスの醍醐味」 加盟金やロイヤルティーは、フランチャイズビジネスにとって根幹をなすものですから、非常に大きなメリットだといえます。 しかし、加盟金とロイヤルティを徴収するという事は、フランチャイジーに対し、十分な対価を与えること必要であることは言うまでもありません。 フランチャイザーに求められる対価とは、フランチャイジーが成功するためのノウハウの提供です。 成功するためのノウハウの提供には、持続的に再現が可能となるように体系化していなければならず、それは「フランチャイズパッケージ」として確立しておかななければなりません。 加盟金は、そのチェーンに加入するための「手付金」みたいなもので、脱退するときには返還されない事が多く本部の実質的な収入になります。 特に昨今では、加盟金等の内訳の開示を求められることも多くなっていますので、加盟金を適当に設定してはなりません。 またロイヤルティーは、売上や粗利益に乗じて課せられる「上納金」のようなものです。 私がフランチャイジー(加盟店)として店舗経営を行っていたとき、 「これ程のダメチェーンに、売り上げの数%ものロイヤルティーを支払う必要はあるのだろうか?」 と、いつも頭の片隅でいつも思っていたものでした。 「えっ?そんなこと納得して加盟契約を締結したのでは?」 と指摘されると思いますが、、、、おっしゃる通りです。
若気の至りで何の下調べもせず、本部の言われることを鵜呑みにして加盟契約をした自分に責任があるのですが、今となってみれば、「いい勉強をさせて頂いた」とだけ言っておきます(笑 5.環境変化に対応した展開ができる これは、チェーンとしてのブランドの多角化や商品の変化などによる、リスクの分散化をさします。 リスクが分散化されれば、永続的な事業運営が可能となるため、フランチャイザーとしてのメリットといえます。 6.販売力の増強により競争力が強化される これも、フランチャイズビジネスにとって大きなメリットと言えます。 単純に考えれば、チェーン規模が増えれば売り上げは増大し、結果として業績が拡大されることなります。 しかし、チェーン規模が増えれば販売力が増強され、自動的に競争力が強化されると思ったら大間違いです。 チェーン規模が大きくなっても、継続的なイノベーションが伴っていなければ、競争力は強化されません。 逆に、
などという、本末転倒な最悪のシナリオをたどるリスクがあり、そういった末路をたどるフランチャイザーもあるという事を理解しておくことが重要です。 フランチャイズビジネスで大切な事は、明確な事業計画(理念)と、その事業に即したフランチャイズパッケージの構築と運用が最も重要なのです。 如何でしたか? 「メリットメリットと言っている割には、メリットらしさが感じられない??」 と感じている方もいらっしゃると思います。 でも、フランチャイザー事業は大きなメリットを生かせる事業ですので、是非シーズ(種)をお持ちでしたら、フランチャイザーを新規事業として検討してみてはいかがでしょうか? メリットとデメリットは諸刃の剣。 次回は、フランチャイズ本部のデメリットを書いていきたいと思います。 |